確定拠出年金を確認する

年金

会社制度に確定給付年金(拠出:会社、運用:会社)や確定拠出年金(拠出:会社、運用:社員)があるか確認しましょう。

確定給付年金を導入している企業はかなり多いです。ただ社員側でコントロールできる部分が、退職後給付時の選択以外ほとんどありませんので有無を確認する程度です。
制度があればよいですが、なければ自分で後述するイデコ(iDeCo)などで備えておくことをお勧めします。

確定拠出年金の制度がある企業の場合、積立金の拠出は会社が行いますが、運用は社員本人が行いますので運用銘柄をしっかり検討していきましょう。銘柄選定については別途項目を設けて説明します。
確定拠出年金のメリットは
 1、拠出金の運用益は非課税になり、通常の証券口座での積立投資よりも有利
 2、イデコに比べて年金積立口座にかかる手数料等が会社拠出

また、会社の積立金に加えて社員本人が上乗せで拠出できるマッチング拠出の制度があります。
マッチング拠出のメリット
 1、社員本人の拠出金が所得控除され、拠出分の約20%以上が税金が還付される。
   所得税は累進課税課税のため所得が多くなればなるほど効果が大きくなります。
   (これはイデコも同様)
 2、拠出金は給与天引で拠出され年末調整も会社に一任できるため手間がかかりません。
一方、マッチング拠出のデメリット
 1、拠出できる金額に上限があること(会社積立額以内で合計積立額上限内)
 2、60歳になるまで引き出しできないこと(年齢が上がれば資産拘束期間は少なくなる)
 3、拠出金額の見直しは1年に一回
があります。

確定給付年金確定拠出年金の制度がない企業の場合、イデコの加入を検討しましょう。
イデコは積立金の拠出が社員本人、運用も社員本人となる制度です。
つまり会社が年金に対する確定給付をしないなら自分で拠出し、運用も自分で行うためのものです。
イデコのメリット、デメリットをまとめると
イデコのメリット
 1、拠出金が所得控除され拠出分の約20%以上が税金が還付される。
   (所得が高くなればなるほど節税効果が大きい)
イデコのデメリット
 1、自分で証券口座を開設しイデコ運用開始の手続きが必要
 2、確定拠出年金に比べ積立運用するために手数料が発生する

企業型DCで選ぶべき運用商品

企業型確定拠出年金(DC)では、会社が用意した商品ラインナップの中から自分で運用先を選びます。多くの会社では「元本確保型(定期預金・保険)」と「リスク商品(株式・債券の投資信託)」が用意されています。

長期の資産形成を目的とするなら、インデックス型の株式投資信託を選ぶのが基本です。理由は以下の通りです。

  • 運用益が非課税のため、長期複利効果が最大限発揮される
  • 定期預金などの元本確保型は金利が低く、インフレに負けるリスクがある
  • 30〜40年単位の長期運用なら、短期の価格変動はさほど問題にならない

商品を選ぶ際は「信託報酬(年間手数料)」が低いものを優先しましょう。同じ指数に連動する商品でも、信託報酬が0.1%違うだけで、30年後の資産額に数十万円の差が生まれます。

マッチング拠出 vs iDeCo:どちらを選ぶか

企業型DCがある会社員は、マッチング拠出とiDeCoのどちらかを選ぶ必要があります(2022年10月の制度改正で一部併用が可能になりましたが、会社の規約による)。

  • マッチング拠出が有利な場合:会社の積立額が多く、マッチング拠出の上限額が大きい場合。手続きが会社一括で楽
  • iDeCoが有利な場合:会社の企業型DCの商品ラインナップが少ない・信託報酬が高い場合。自分で金融機関を選んで商品を選べる

会社のDCの商品ラインナップと信託報酬を必ず確認しましょう。良い商品が揃っているならマッチング拠出を最大限活用し、そうでなければiDeCoを選ぶのが合理的です。

転職・退職時の企業型DCの注意点

転職や退職時には、企業型DCの資産の扱いについて手続きが必要です。

  • 転職先にも企業型DCがある場合:原則として新しい会社のDCに資産を移換(ポータビリティ)できる
  • 転職先に企業型DCがない場合:iDeCoへの移換が可能(手続きは6ヶ月以内に行う必要がある)
  • 退職してFIREする場合:iDeCoへ移換するか、国民年金基金連合会が管理する「自動移換」状態にならないよう注意する(自動移換になると運用ができず手数料だけ取られ続ける)

特に自動移換は絶対に避けてください。退職・転職後6ヶ月以内に手続きをしないと自動的に移換されてしまい、資産が放置状態になります。

確定給付年金(DB)がある場合の注意点

確定給付年金(DB)は会社が運用責任を持つため、社員は運用に関与できません。ただし、退職時の受け取り方(一時金か年金か)を選択できるケースがあります。

退職所得控除の計算では、DBの一時金とiDeCoの一時金を同年に受け取ると退職所得控除が一部しか使えない場合があります。受け取りのタイミングを工夫することで税負担を大きく減らせる場合があるため、退職前に必ず確認しておきましょう(「19年ルール」「10年ルール」の活用)。

まとめ

企業型確定拠出年金(DC)は、会社員がFIREを目指す上での強力な武器です。まず会社のDC制度の有無・内容を確認し、マッチング拠出やiDeCoを上手に活用しましょう。運用商品はインデックス型の投資信託を選び、転職・退職時には資産の移換手続きを忘れずに行ってください。

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