国民年金付加年金制度

年金

国民年金制度はお得な制度ですが、さらにお得な制度として国民年金付加年金制度があります。国民年金保険料を拠出している人しか加入できませんが、400円/月を国民年金保険料に追加するだけで、年金支給開始時に基礎年金額が200円/年上乗せされて支給される制度です。

例えば、20歳から60歳まで40年間付加年金に加入すると、400(円/月)× 12(月/年)× 40(年)= 192,000円を支払い、その半分の96,000円が毎年の年金額に加算されます。この付加年金だけで見ればわずか2年間で回収できます(65歳支給開始であれば67歳で回収)。

2025年度の保険料と合算して計算すると、17,510(円/月)+ 400(円/月)= 17,910円/月です。40年間の総支払額は17,910(円/月)× 12(月)× 40(年)= 8,596,800円で、受給額は831,700(円/年)+ 96,000(円/年)= 927,700円/年となり、約9年3ヶ月で元が取れます。

なお、2022年4月の制度改正で、繰下げ受給の上限年齢が最大75歳まで拡充されました(従来は70歳)。75歳まで繰り下げると最大84%増額されますが、付加年金の200円/月相当分は物価や繰下げによる調整が適用されないため、基礎年金部分との組み合わせを慎重に検討しましょう。

付加年金に加入できる人・できない人

付加年金に加入できるのは、国民年金の第1号被保険者(自営業者・フリーランス・無職など)のみです。以下の方は加入できません。

  • 会社員・公務員(第2号被保険者):厚生年金に加入しているため対象外
  • 専業主婦(夫)(第3号被保険者):対象外
  • 国民年金基金に加入している人:付加年金と国民年金基金は併用できない

FIREを達成して会社員を辞めた方や、独立・起業した方は第1号被保険者になりますので、付加年金への加入を検討する価値があります。手続きは住所地の市区町村役場で行えます。

付加年金 vs 国民年金基金:どちらが有利か

自営業者・フリーランスが国民年金の上乗せ制度を検討する際、付加年金のほかに「国民年金基金」という選択肢もあります。両者の主な違いは以下の通りです。

  • 付加年金:月400円の固定保険料。シンプルで2年で元が取れる。ただし物価スライドがなく、長期ではインフレに弱い
  • 国民年金基金:加入口数・年齢・性別によって保険料が変わる。終身年金・確定年金など複数の給付タイプがある。掛金は全額社会保険料控除の対象

シンプルさと元が取れる速さから、付加年金は非常にコストパフォーマンスが高い制度です。ただし掛金上限が月400円と少額であるため、老後資金の上乗せとしての効果は限定的です。iDeCoと組み合わせて活用するのが現実的です。

付加年金 × iDeCoの組み合わせが最強

自営業者・フリーランスが活用できる最強の老後資金づくりは、付加年金 + iDeCoの組み合わせです。

  • 付加年金:月400円で2年後から永続的なプラスαの年金を確保
  • iDeCo:自営業者の場合、月最大68,000円(年816,000円)まで拠出可能。全額所得控除のため大幅な節税効果。60歳以降に一時金または年金として受け取れる

たとえば所得税率が20%・住民税率10%の自営業者が月3万円をiDeCoに拠出した場合、年間節税額は3万円×12ヶ月×30%(所得税20%+住民税10%)=年間10.8万円の節税になります。この節税分だけで付加年金保険料の27年分に相当します。

FIRE後に付加年金を活用する場合の注意点

FIRE後に会社を辞めて国民年金の第1号被保険者になった場合、付加年金への加入が可能です。注意点は以下の通りです。

  • 60歳になると国民年金・付加年金の両方とも加入終了(任意加入を除く)
  • 支払済みの付加年金保険料は返還されない(加入期間分の年金が受給できる権利に変わる)
  • 繰下げ受給の場合、付加年金分も同率で増額される(ただし増額率計算方法が若干異なる場合あり)

まとめ:月400円で2年後から回収できるお得な制度

国民年金付加年金制度は、対象者(第1号被保険者)にとって「月400円の追加支払いで、2年で元が取れる」非常にコスパの高い制度です。FIREで独立・退職した方、自営業・フリーランスの方は、まず付加年金への加入を検討しましょう。さらにiDeCoと組み合わせることで、節税しながら老後資金を効率的に積み上げることができます。

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