2025年度(令和7年度)の国民年金保険料は17,510円/月です。これを40年間支払うと
17,510(円/月)× 12(月/年)× 40(年)=8,404,800円となります。
これに対して2025年度の老齢基礎年金の満額支給額は831,700円/年です。
現時点だけで単純計算すると約10年1ヶ月で支払った保険料は戻ってくる計算です。
(今支払う保険料と40年後の年金支給額を比較しても物価などの変動要素が大きいのですが)
65歳から支給開始されて85歳に亡くなった(20年間支給)と仮定すれば約2倍の元が取れることとなります。
これは、国から保険料と同額の年金保険料が積み立てられているのと考えれば納得できる計算です。
なぜなら、国民年金保険料をなんらかの理由で全額免除とされてもその期間分は1/2の受給資格があるためです。
言い換えれば、自分の銀行口座ではなく、国の年金口座に預けておくだけで実質100%の利息がつくと考えることができます。
また、国民年金保険料の支出は確定申告をすることにより所得控除されますので、拠出時点で「所得税」と「住民税」が低くなり節税になります。
これに、前述の障害年金や遺族年金の機能を付与されていると考えると非常にお得です。公的年金は「国民の義務」ととらえるより、「国民の権利」と捉えた方が良いでしょう。
国民年金保険料を払わないと何が起きるか
「国民年金は払い損」と考えて保険料を滞納する人がいますが、これは非常にリスクが高い判断です。保険料を一定期間以上滞納すると、以下のリスクがあります。
- 老齢基礎年金が減額される(または受給できなくなる):受給には10年以上の加入期間が必要。40年間の満額に比べ、滞納期間分は比例して減額される
- 障害年金が受け取れなくなる:障害年金の受給には、初診日の前日までに保険料を一定割合以上納めている必要がある
- 遺族年金が受け取れなくなる:遺族への保障が失われる
保険料の支払いが困難な場合は、免除・猶予の制度を利用しましょう。申請すれば保険料が全額〜4分の3免除される制度があり、免除期間中も年金加入期間としてカウントされます(受給額は2分の1〜4分の3程度に減額)。滞納のままにするより、免除申請をする方が圧倒的に有利です。
国民年金保険料の節約テクニック
国民年金保険料をお得に支払う方法がいくつかあります。
- 前納割引(2年前納):2年分をまとめて前払いすると、月払い比で約15,000円割引になります(口座振替の場合)。割引後の保険料は実質的に月額が安くなります
- クレジットカード払い:クレジットカードで支払うとポイントが貯まります(前納での月払いとカード払いの組み合わせが最もポイントが貯まる)
- 確定申告で所得控除:支払った保険料全額が「社会保険料控除」として所得から差し引かれます。会社員は年末調整で還付を受けられます
会社員(厚生年金加入者)は国民年金とどう違うか
会社員は厚生年金保険料を払っており、その中に国民年金保険料(基礎年金拠出金)が含まれています。そのため、別途国民年金保険料を払う必要はありません。会社員が退職・独立する場合は国民年金に切り替え(第1号被保険者)が必要になるため、手続きを忘れないようにしましょう。
FIREを達成して早期退職する場合、65歳まで国民年金への加入が続きます。任意加入制度を使えば60歳以降も国民年金に加入でき、年金額を増やすことができます。
まとめ
国民年金は損得で考えると、障害年金・遺族年金という「保険」機能も含めれば非常に合理的な制度です。保険料控除による節税効果もあり、実質的な負担は額面より小さくなります。前納割引やクレカ払いでさらにお得にしつつ、しっかり納付して将来の受給資格を確保しましょう。

